歯周病とは、歯を支えている周囲の組織(歯ぐき・骨)の病気です。 日ごろのお口のクリーニング・ケアが不充分だと、細菌が増殖して歯ぐきに炎症が起こり、やがて歯を支える骨が溶けていきます。歯周病は、進行の段階によって4段階に分類されます。
歯ぐきが赤く腫れ、ブラッシング時に出血しやすくなります。 歯の表面がザラザラした感じになります。
歯ぐきの腫れは強くなり、ちょっとした刺激で出血するようになります。歯ぐきの溝が深くなり、血の中に膿が混じりはじめます。口臭が発生し、口の中がネバネバした感じになります。
歯ぐきの腫れはより強くなり、広範囲になります。歯に少しずつ揺れが出てきます。咬み合わせたときに痛み、不快感が出てきます。歯の支えが弱くなり、歯並びが乱れてきます。強い口臭が発生し、社会生活に支障をきたす場合もあります。
歯を支える骨の支柱が失われ、咬む度に大きく揺れるようになります。食事のときも歯ごたえのあるものは全く咬めなくなります。歯ぐきに膿が多量に溜まり腫れが顕著になります。放置すると顎の骨が溶けて重篤な病気になります。
長岡京アゼリア歯科では、歯周病専門医による高度な歯周病治療を徹底して行っています。
まず、担当医による精密検査を実施し、歯周病治療の計画を立てます。患者様には、検査結果と、問題点・解決法、そして、今後の治療の流れとそれに要する期間・費用をご説明いたします。充分な打合せを行い、ご納得いただいた上で治療をスタートします。担当医と歯科衛生士の連携のもとに歯周病治療を進めていきます。
治療の進行は患者様のお口の状態によって大きく違いますが、概ね下記のような流れになります。
レントゲン検査・歯周ポケット検査(歯ぐきの深さの検査)・動揺度(歯の揺れ)検査・咬み合わせ検査・冠(かぶせ)・詰め物の適合度検査・唾液検査
治療計画の立案、治療計画書の作成。患者様に治療計画書のご説明
・動揺歯の固定
・不適合冠の撤去、仮歯の装着、義歯の修理
・膿の排出
・保存不可能な歯の抜歯
・咬み合わせの調整
・その他
担当医の指示のもと、6名の歯科衛生士がお口全体のクリーニングを行います。その際は超音波の振動で歯ぐき、歯の表面に付着した汚れを除去します。併せて歯ぐきの状態を改善させるためのご自宅でのお手入れ法、食生活のアドバイスをいたします。歯石・歯垢の付着が多い場合は、5~6回に分けてクリーニングを行います。
症状の改善が認められない場合に限り、麻酔をした上で外科治療を行います。治療方法は様々ですが、
1. 歯周ポケット(歯ぐきの溝)の掻爬手術
2. 歯ぐきの炎症部位の除去手術
3. 歯ぐきを他の場所から移植する手術
4. 歯ぐきを適切な形に整形する手術
などがあります。術後に痛みや腫れが出にくい方法を採用していますので、安心して治療を受けていただけます。
漢方薬、抗生剤の内服と、洗口剤の併用で治療を行う場合もあります。漢方薬による体質改善・抗生剤による歯周病菌の抑制により、歯ぐきの状態を改善します。歯周病の原因に特定の菌が関係している場合は抗菌剤を含有したうがい薬を処方します。
歯周病が治癒し、お口の状態が改善したら、定期クリーニング<P.M.T.C>に入ります。感覚は歯と歯ぐきの状態によって様々ですが、1ヶ月~6ヶ月に1回の受診をお勧めしてます。
歯の寿命は、この定期クリーニングの有無にかかっていると言っても過言ではありません。歯全体の磨き残しを染め出し、清掃不良な箇所を徹底してクリーニングを行います。ご希望があれば、日常の適切な口腔ケア方法をアドバイスさせていただきます。清掃終了後に歯の表面にフッ素コーティングを行います。
歯周組織再生療法とは、4つの歯周組織を再生する治療です。
① 歯肉とは → 歯ぐきのことです。
② 歯槽骨(しそうこつ)→ 歯を支えるあごの骨のことです。
③ セメント質 → 歯の根っこの表面を覆っており、歯と歯根膜(しこんまく)をくっつける役割があります。
④ 歯根膜(しこんまく)→ 歯と歯槽骨(あごの骨)をつなぐ薄い膜です。噛みごたえを感じたり、噛むときリグにかかる力を分散させて歯槽骨を守る役割があります。
歯周組織再生療法で特に重要なのは歯根膜の再生です。歯根膜を再生できないと歯槽骨(あごの骨)の再生もうまくいきません。そのため、歯根膜にもともと備わっている再生能力を活性化させるリグロスが使われるのです。
リグロスとは、歯周組織の再生に効果が期待できる薬剤です。
大阪大学歯周病学教室にて開発され、臨床に積極的に活用されています。
リグロスには歯周病の進行によって破壊された歯周組織を再生する効果があります。
歯周外科手術を行うことで、組織の再生が可能となるため、歯周病によって歯が抜けてしまうことを防ぐことができます。
リグロスはトラフェルミンとも呼ばれ、 主成分は「bFGF」というタンパク質です。
骨や筋肉などの細胞の増殖や分化を促して成長させます。
さらに血管を新たに作り出す作用が含まれているため、歯ぐきやあごの骨といった歯を支える組織をしっかりと再生する効果があるのです。
リグロスは、お口の中の歯周病菌を減らした後に効果を発揮します。
破壊されてしまったあごの骨の部分に直接塗布すると、塗布した箇所のあごの骨が再生され、歯を支えられるようになるのです。
抜歯を回避できるため、ご自身の歯を残せる可能性が高くなります。
歯周病により歯がグラついている場合にも、リグロスは効果的です。
歯が揺れるとあごの骨に過度な負担がかかり、病気の進行に拍車をかけてしまいます。
しかしリグロスの効果で歯の揺れが治まれば、
歯周病の進行を食い止めることができます。
リグロスを使った再生治療は、歯の揺れによる痛みや不快感、しっかり噛めない患者さんの負担も軽減できます。
リグロスは、重度の歯周病であっても歯を抜かずに済んだり、歯周病そのものの進行を食い止めたりできる可能性が高まります。
1ブロック (4~6本) |
¥20,000〜25,000 (3割負担の場合) |
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治療時間 60分
※翌日の消毒、14日後に抜糸が必要となります。
歯周病というのは成人の80%が罹患しており、何年もかかって悪くなっていく病気です。よって、短期間で完治させることは不可能で根気よく治療していくことが必要です。
まず最初に初期治療を行います。初期治療では、虫歯治療、神経の治療、予後不良の歯の抜歯、仮歯や仮義歯の装着を行います。そして歯茎の状態の検査を行い、改善が見られない部位については外科手術を行います。外科手術後、最終的な かぶせを装着して治療は完了になります。
簡単に述べましたが、一連の治療に関してはケースによりますが、約一年ほどかかるのが一般的です。歯周治療は根気がいります。術者と患者様との信頼関係が必要になります。歯周病で悩まれている方は是非一度当院へご相談ください。