1才から12才までのお子さんを対象として、乳歯の虫歯予防、歯ぐきの炎症予防、歯並びの経過観察・治療を行っています。乳歯を守ることは、永久歯の成長、スムーズな歯並びの形成へとつながります。衛生士によるブラッシング指導、フッ素の塗布、食生活のアドバイスも治療と共に行っています。
歯や歯ぐきの炎症の可能性の高いお子さんには、1、2ヶ月に1度の PMTCをお勧めしております。PMTCは親御さんだけでなく、お子さんにも効果的です。また、当クリニックではキッズルームを設けており、待ち時間に安心して過ごしていただけるようにしております。
良く噛むことでだ液の分泌を促し、口の中を洗浄し、酸の中和を進めることで虫歯を防ぐことができます。口呼吸が癖になっていると口内を乾燥させ(=だ液が減り)、脱灰を進めてしまいますので、癖でいつも口をぽかんと開けているお子さんには、注意を促したほうがいいです。(鼻炎が遠因ということもある)
脱灰からの再石灰化という流れを整える歯の表面では、ミュータンス菌という菌が出す飲食物の酸によりエナメル質からミネラル成分が溶け出す「脱灰」と、だ液によって再び戻る「再石灰化」が繰り返されます。脱灰は食後3分で始まるのに対して、唾液による再石灰化が始まるのは食後30~40分とされています。
脱灰が進んで、再石灰化が追いつかない状態が続くと虫歯になります。また睡眠中は、だ液の分泌が減るので、寝る前に飲食をして、睡眠前の歯磨きをしっかりとしなければ、脱灰が進んで、虫歯になる可能性が高まります。
普段、お口の中は中性(pH7)に近い状態に保たれています。糖分(炭水化物を含む)を食べると酸性になり、pH5.5以下になると脱灰が始まります。食間をきちんとあけることでだ液が酸を中和して、歯が再石灰化されます。食後もジュースにお菓子・・・という間食をすると、常に酸性の「脱灰促進」状態になってしまいます。甘いものは食後のデザートにするか、間食は食後少なくとも2~3時間はあけてからにしましょう。
「かみごたえ」=「硬さ」ではなく、歯ぐきの柔らかいお子様に硬いものを与えても、歯ぐきを痛めて、お子様は硬い食べ物を嫌いになるだけ。お薦めは根菜、干物や乾物です。かみしめるほどおいしくなるするめ、ビーフジャーキー、ドライフルーツをおやつに適量取り入れるとよいでしょう。
フッ素入りの歯磨き剤やフッ素入りジェルなどの使用で、少しずつではありますが、歯そのものを丈夫にすることができます。
パイオキュアーとは、う触予防や根管の治療に使用する歯科用フッ素イオン導入装置です。効果的にフッ素を歯質に取り込むことができ、う触予防に高い効果を発揮します。虫歯になりやすいお子様や成人の方がフッ素イオン導入を行うことにより、虫歯になる確率を大幅に下げることができます。
生えかけの永久歯や抜けそうな乳歯が交ざっている混合歯列期はどうしても歯を磨きにくいので磨き残しが多くなります。磨き残しとどう闘うか。親子でできる虫歯予防にチャレンジしましょう。
歯磨き剤を最初から付けるなら、乾いた歯ブラシに豆粒大をのせ、指で伸ばす。 ひと通り汚れを落としてから最後の仕上げに使ってもよい。
歯ブラシは短めに(ヘッドのほうを)、ペンを持つようにで持つとコントロールしやすい。
歯の凸凹に直角に歯ブラシを当てることで汚れを落とすことができます。
歯の形を立体的にとらえ、こまめに歯ブラシの角度を変えて磨きましょう。
前歯は歯肉との境目に歯垢がたまりやすいので、この部分はコチョコチョと小さならせんを描きながら磨くと、力を入れなくても汚れが落ちる。
歯の溝や根元、歯間にブラシの面を直角に当てて磨く。歯ブラシを1㎜くらいの幅でプルプル振動させると、歯ブラシが奥まで届きやすい。
前歯のわきには、歯ブラシを縦にして磨きます。
歯のわきに毛先の面が直角に当たるよう、ブラシの角を歯間にぴったりつけるようにして小刻みに。
前歯の反対側のわきも同様に。ブラシの角を歯間にぴったりつけ、ブラシの毛先の面が歯のわきに直角に当たるように。小刻みに縦に動かす。
歯ブラシが最も届きにくい奥歯の背面は歯ブラシを斜めにして、先の部分を当てて汚れをかき出しましょう
歯間はフロスで汚れを取る。歯間まで深くフロスを入れると歯間が傷つくので、入れすぎないことが大切です。子どもが自分でするようであれば糸ようじがおすすめ。
口を何度もゆすぎたい子や歯磨き剤を嫌う子には、仕上げにフッ素入りジェルやスプレーを使う方法もあります。ジェルは4歳でゴマ4粒分が目安。
何度も口をゆすぐと、せっかく付けた歯磨き剤のフッ素が流れてしまうことも。 コップに約1~2回だけ、長めにゆすぐのがお勧め。